今日は無理を言って代わりに書かせてもらいました、801です。
小説家の栗本薫御大が昨日、5月26日の午後7時18分、
すい臓癌のため、お亡くなりになられました。
今、御大がお亡くなりになられた事に非常に動揺し、
それ以上に御大がお亡くなりになられた事に動揺している自分に動揺しています。
栗本御大がいらっしゃらなければ、今日のBLは絶対になかったと思います。
直接お世話になったのは本当に初期のJUNE作品ではありますが、
JUNEというものに支えられてきた者として、心からのご冥福をお祈りいたします。
そして失礼かもしれませんが、私にとって御大は作家である前に、
小説道場から須和先生などの、素晴らしい作家さん達を輩出して下さった大恩人で、
あの頃のJUNEに支えられていた子ども達のちょっと口うるさい母親のような存在だと思っていて、
というか、今BLに浸かっている層は孫、ひ孫みたいな存在ではないかと思っています。
遠くに住む曾祖母が亡くなったような、自分の今の生活に何も影響はない(はず)だけれども、
長く会いに行かなかった(読み続けなかった)事への後悔と、
自分のルーツがひとつ失われてしまった、見えないところの喪失感を感じています。
小説道場というものの存在自体が支えになった人もたくさんいると思います。
書かなければ死んでしまう、それを読まなければ死んでしまう、
そんな人たちが本当にたくさんいて、そういう人たちを支え慰め救ってこられました。
中学生の頃の私もその一人でした。
御大がいらっしゃらなければ、JUNEもBLもこういう風に存在出来ませんでしたし、
もちろん801ちゃんだって出来てなくて、私はチベと結婚もしていません。
そういう意味も含めて、御大のおかげで人生が変わったり、
救われた人は本当に数え切れないと思っています。私もそのうちの一人です。
御大のおかげで存在したJUNEに本当にたくさん救われてきました。
昭和天皇崩御の頃、私はまだ四つでどんな日だったのか全く覚えていません。
でも、きっとあの日の日本はこんな日だったのかも知れません。
私にとっては今日、JUNEの時代が終わりました。
本当に本当にありがとうございました。
2009年5月27日
801